納谷 学+納谷 新

納谷建築設計事務所

鉄骨造の倉庫を改修した事務所は、天井高が高く開放的な雰囲気。大小の建築模型が並び、さまざまなプロジェクトが進んでいることが伺えます。納谷学さんと納谷新さんは兄弟で事務所を主宰し、スタッフたちと賑やかに設計を進めています。

納谷 学
1961年秋田県生まれ。芝浦工業大学卒業後、黒川雅之建築設計事務所、野沢正光建築工房を経て、1993年納谷建築設計事務所設立。関東学院大学、芝浦工業大学大学院非常勤講師。
納谷 新
1966年秋田県生まれ。芝浦工業大学卒業後、山本理顕設計工場を経て、1993年納谷建築設計事務所設立。芝浦工業大学、昭和女子大学、東海大学、早稲田大学非常勤講師。

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みんなでつくる、建主が暮らしやすい家

納谷 学:弟の新に声をかけて事務所を設立してから、25年以上が経ちました。スタッフの意見も取り入れながら、ワイワイと一緒にみんなでつくるスタイルをとっています。これまでに200件ほどのプロジェクトを手掛け、住宅は半分ほどとなります。そして、リノベーションにも早くから取り組んできまして、住宅の半分ほどはリノベーションの案件です。

納谷 新:事務所をはじめてからずっと、「建物はクライアントのもの」という意識があります。私たちの価値観を押しつけるのではなく、家でも公共施設でも、住む人や利用する人が使いやすい建物にしたい。建主さんが大切にされていることや自然環境、周辺環境などさまざまな条件があるなかで、私たちらしい住まいのかたちが出せればいいなと思っています。

好きな空間のイメージを伝えてください

納谷 学:建主さんとの打ち合わせは、最初は2人が同席してお話します。私たちの設計した家の特徴はさまざまですから、どの住宅を雑誌やウェブで見て来られたのかを訪ねることもあります。それをキッカケに、空間のイメージを共有できるからです。

納谷 新:会話では、好きなことや好きなイメージを伺います。具体的な部屋の大きさよりは、「明るい」とか「抜けている」など、抽象的なほうがいいですね。嫌いなものやイメージも聞いています。例えば「フローリングは苦手」という方もいますし、そうしたところからも発想が広がります。

等身大の姿からの家づくりを

納谷 学:家は遠い未来のことに備えようとすれば途方もない労力や資金がかかりますし、家族の関係や周りの環境の変化は読みきれません。しかめっ面をして建てるよりも、今の自分たちの生活に合った等身大の姿から本当に必要な家をつくれば、気持ちにも金銭的にも余裕が出ると思いますよ。

納谷 新:家はつくるまでに時間がかかりますが、実はつくってからのほうが長いものです。家がある限りメンテナンスはしますし、子どもが大きくなったときに部屋を分割したい、増築したいというような話が出てきますから、話しやすかったり、一生お付き合いできるような設計者を選ばれるほうがよいのではないでしょうか。